ゲームを楽しみながら頭が良くなれたら素晴らしいですよね。
今回は、脳を鍛える効果があるとされるゲームを紹介します。
シャリテ大学の研究チームが行った調査によれば、ドイツの有名なゲーム『スーパーマリオ64』を1日に30分ずつ遊ぶことで、2ヶ月後に参加者の脳をMRIで調べた結果、興味深い結果が出ました。
スーパーマリオ64をプレイした人々は、何もしなかった人たちに比べて、以下のような変化が見られました：
海馬（短期記憶を司る部分）: スーパーマリオ64をプレイした人々の海馬が大きくなりました。これは記憶力の向上に関連しています。
前頭前皮質（理性や集中力を司る部分）: ゲームをプレイした人々の前頭前皮質も大きくなりました。これは論理的思考や重要な意思決定に関与しています。
小脳（運動能力を司る部分）: スーパーマリオ64をプレイした人々の小脳も成長しました。この部分は運動能力に影響を与えます。
これらの部位は、記憶力や集中力、運動能力など、重要な能力をサポートしています。
シャリテ大学の研究は、デジタルゲームと脳の容量アップには関連がある可能性を示唆しています。特に、空間把握や戦略の要求されるゲームは、頭を使うことで賢くなる可能性が考えられます。
さらに、このようなゲームが統合失調症やアルツハイマーの治療にも役立つ可能性があると言われています。
要するに、ゲームを通じて脳をトレーニングすることで、知的な成長や脳の健康を促進する効果が期待されるのです。
次の3つの条件を備えたゲームは、脳機能に良い影響をもたらす可能性があります：
３D空間を飛び回るか: ゲーム内でキャラクターが立体的な環境を探索し、動き回る要素が含まれています。
謎解きの要素があるか: ゲームの進行に際して、謎や問題を解く必要がある要素が含まれています。プレイヤーは問題を考え、解決策を見つけることで頭を使うことが求められます。
瞬時の判断が求められるか: ゲーム内で即座に選択を迫られる場面があり、素早い判断が求められます。プレイヤーは状況を素早く分析し、最善の行動を選ぶ必要があります。
これらの条件を満たすゲームは、脳の機能や認知スキルを活性化する可能性があります。例えば、3D空間を飛び回るアクションゲームでは、空間把握や方向感覚を鍛えることができます。また、謎解きの要素があるゲームは、論理的思考や問題解決力を強化するのに役立ちます。さらに、瞬時の判断が求められるゲームは、反応速度や集中力を向上させる可能性があります。
このようなゲームは、楽しみながら知的な成長を促す手段として考えられます。ただし、適度な時間を守って楽しむことが大切です。
IQ関連のおすすめ記事
【IQを高めたい方へ】IQを高めるゲームはこちら
【頭を良くしたい方へ】脳が構造レベルで変わる脳トレがこちら
【ゲームが好きな方へ】あなたの好きなゲームが脳を鍛えるかチェックする方法がこちら
参考文献
Kühn S, Gleich T, Lorenz RC, Lindenberger U, Gallinat J. Playing Super Mario induces structural brain plasticity: gray matter changes resulting from training with a commercial video game. Mol Psychiatry. 2014 Feb;19(2):265-71. doi: 10.1038/mp.2013.120. Epub 2013 Oct 29. Erratum in: Mol Psychiatry. 2014 Feb;19(2):272. PMID: 24166407.
Glass BD, Maddox WT, Love BC (2013) Real-Time Strategy Game Training: Emergence of a Cognitive Flexibility Trait. PLoS ONE 8(8): e70350. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0070350