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  • 執筆者の写真MEYASUBOX

不安を打ち砕く暗算魔法

更新日:2月20日

不安に対する強さを養う方法として、暗算があります。驚くことに、暗算を行うことで不安への耐性が向上することがわかっています。

人は不安や困難な状況に直面した際、ネガティブな感情に支配されることがあります。しかし、このネガティブな感情をコントロールする能力と、暗算を行う際に使われる脳の部分は同じであることが研究で示唆されています。

このことから、暗算を行うことで不安や逆境に対する強さが同時に向上するのではないかと考えられています。このアイデアを検証したのがデューク大学の研究です。

暗算を行う際に活性化される脳の部分は、背外側前頭前野と呼ばれる領域です。要するに、前頭前野の一部です。過去の研究によれば、認知行動療法によって前頭前野を鍛えた人々は、不安や逆境に対してより強い抵抗力を示す傾向があることが分かっています。

つまり、暗算を通じて前頭前野を活性化させることで、不安に対する心の強さを育む可能性があるのです。この発見は、暗算が単なる計算力だけでなく、心の健康にも良い影響をもたらす可能性を示唆しています。



デューク大学の実験では、186人の学生を対象に、彼らのメンタルヘルスを評価し、暗算をしてもらい、脳の活動をスキャンしました。


その結果、暗算を行う際に背外側前頭前野が活性化されることが明らかになりました。また、実際に暗算能力が高い学生ほど、うつや不安の症状が少ない傾向が見られたということもわかりました。


デューク大学の研究者は、暗算を通じて脳を鍛えることにより、ネガティブな感情や困難な状況に対する抵抗力が向上する可能性を考えています。


他の研究によれば、数学能力が高い人々は人生において順調な経験が多いとされています。これにより、人間関係の問題や犯罪、お金のトラブルなどに巻き込まれにくく、さまざまな問題に対処する能力が高まることが示唆されています。


つまり、暗算を通じて脳を鍛えることは、不安に揺らぐことなく心を保つ手段として有益である可能性があります。


皆さんも暗算を練習して、心の強さを培ってみましょう。具体的な計算問題を解くことで、自信と冷静な判断力を身につけることができるかもしれません。





参考文献

Scult, M. A., Knodt, A. R., Swartz, J. R., Brigidi, B. D., & Hariri, A. R. (2017). Thinking and Feeling: Individual Differences in Habitual Emotion Regulation and Stress-Related Mood Are Associated With Prefrontal Executive Control. Clinical Psychological Science, 5(1), 150-157. https://doi.org/10.1177/2167702616654688


記事: Blog2 Post
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